人をさばいてはいけません。(その8)

<人を正しくさばくことは人間には不可能>

 人はほかの人を評価する時に、目に見える行動やその結果によってしか評価できません。

 でも、人を正しくさばくためには、目に見える行動やその結果だけではなく、その人の動機、ことに至った過程、その人の置かれた環境、境遇も考慮に入れなければなりません。

 人の心の中を評価の根拠に含めなければならないのです。
 人の心は外からは見えない上に、どんどん移り変わっていくものです。
 自分の心についてでさえ、正確に心の中身を記録することも、記憶することもできません。
 人がほかの人の心を正確に把握するなんてことは、まったく不可能なことです。

 また、過程や環境、境遇という点では、その人に関わる、明るみに出ていないたくさんのできごとがあるはずです。
 すべてのできごとを把握することも人間には不可能です。

 これらのことから、人を正しくさばくことは人間には絶対的に不可能だと言えます。
 人を正しくさばくのは神様だけができることなのです。

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