診療、看護、介護に生かす聖書の人間観(その26)

<神の価値観、人間の価値観(8)>

 〜〜生きる意味のない人はいない。(4)〜〜
  ●神様に期待されているから生きる意味がある。
   (3)直接会っていない人にも、幸せを運ぶことができる。勇気、希望、生きる力を与えることができる。
2019/1/13 診療、看護、介護に生かす聖書の人間観(その25)
 では、あなたが周りの人に対して、愛から出た行動をする時に周りの人が幸福になっていくと書きました。
 ですが、あなたが出会って、直接その人と話をしたり、直接その人に対して行動したりできなくても、あなたはほかの人に対して、幸せをもたらすことができるのです。

 私は、在宅医療に携わっています。
 癌の末期の患者様もたくさん担当していますし、在宅で看取りをすることも多くあります。
 たくさんの方の最期を見ていると、時々ものすごく感動的な人生、ご家族、ご家庭と遭遇することがあります。
 私が特に心を動かされるのは、癌の末期で、次第に体が衰え、弱っていくのに、周囲の人に対する感謝を絶やさず、自分の境遇を積極的に受け入れ、喜びを持って、前向きに生きている人を見る時です。
 普通の人は、癌の末期で、体が弱り、死期が身近に迫ってきたりすると、喜んだり、前向きに生きたりできないものです。
 不幸のどん底にあると思われている人で、喜べるはずのない人が、それにもかかわらず、喜んで、輝いて生きているだけで、周りの人には、感動、勇気、希望、喜びがもたらされるのです。
 直接その人と出会っていなくても、その話を間接的に伝え聞いたり、読んだり、映像を見たりすることによって、生きる力や勇気が与えられたりするのです。

 あなたの人生は、あなたの手による、一つの壮大な作品です。
 神様は、あなたの作り上げる作品が、すばらしいものとなるように導こうとしておられます。
 あなた自身が幸福になり、あなたの周りの人が幸福になるだけでなく、あなたの作り上げた作品を見た人も幸福になっていくことを計画しておられるのです。

 あなたがどんな状態になったとしても、意識がある間は、あなたはあなたの人生を主体的に作り上げていくことができるし、そのことが期待されているのです。
 誰でも、死の瞬間まで、生きる意味があるのです。

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