ピンピンコロリがお望みですか?(その1)

<ピンピンコロリが起こる病気の例>

 いろいろな調査で、どんな死に方をしたいですかと問われると、ピンピンコロリがいいと答える方がけっこうおられます。
 死ぬ直前までピンピン元気にしてて、急にコロリと亡くなるという死に方です。

 あなたはどうですか。あなたもピンピンコロリ派ですか。

 私は、今まで医者をしていてたくさんの方の最期を見届けてきました。
 徳洲会病院では救急の患者さんをみる仕事を22年間してきました。
 こひつじクリニックでは2015年1月から在宅医療に関わってきて、在宅で亡くなる方を看取ってきました。最近では月に4件ぐらいの在宅看取りがあります。

 私の経験から言えることは、ピンピンコロリを望む人が多いけれども、現実にはピンピンコロリを遂げる人はかなり少ないということです。

 災害や事故や事件で亡くなる場合は、元気な方が、突然亡くなるわけで、まさにピンピンコロリと言えるわけですが、ピンピンコロリを望んでいる方でも、災害、事故、事件で亡くなることを望まれる方はおられないのではないかと思います。
 何らかの病気で、ピンピンコロリするとすれば、そうなる可能性のある病名の例としては以下のようなものがあげられると思います。

 ・心室細動
   運動中などに急に心臓が止まったりする病気(不整脈)です。

 ・エコノミークラス症候群(肺動脈血栓塞栓症)
   飛行機から降りた時に急に発症して心臓が止まることもある病気です。

 ・大動脈瘤破裂、解離

 ・重症のクモ膜下出血
 ・脳幹部が障害を受ける重症の脳内出血

 ・窒息
   これは単一の病気ではありません。高齢だったり、何らかの疾患のために噛む力の低下や嚥下障害があったりすると起こりやすくなります。
   餅などの食べ物が原因になったり、嘔吐した吐物で起こることもあります。
   窒息については病気と言うよりは事故という方がいいかも知れません。

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