診療、看護、介護に生かす聖書の人間観(その30)

<成長について(2)>

 〜〜私たちは、人間関係の中で成長する。〜〜

 では神様は試練によって、私たちを成長に導かれると書きました。
 ここでは、神様が私たちを成長に導かれる別の方法について考えます。

 聖書の一節を引用します。

箴言
27章
17,鉄は鉄によってとがれ、人はその友によってとがれる。

 人は、その友によって磨かれ、成長していくのだと思います。
 私たちは、人間関係の中で成長していくのです。

 私たちは、多くの人と関わりを持ちながら生きています。
 私たちは、いろいろなレベル、深さの人間関係に囲まれています。
 深い愛や信頼でつながれたカップルや親友があるでしょう。その反対に憎しみ、恨み、敵意の対象となるような人もいるかも知れません。
 その両極端の間には様々なレベルの関係があるわけです。

 多様な人間関係があるのですが、人を成長させるのは、愛と信頼を基調とした、認め合い、理解し合い、赦し合い、励まし合い、支え合い、仕え合うような関係ではないかと思います。
 このような間柄であれば、時にはぶつかったり、けんかすることもあるかも知れませんが、本音で語り合うことができます。
 語り合うから、新しい発見があり、互いに考えが深まります。問題にぶつかっていても、語り合う中で自分の中にあった答えが引き出されて、解決に向かって進み出せることもあるでしょう。
 共に過ごすうちに、相手の長所、自分の長所、自分の弱いところを発見し、互いにそれを確認していくことになるでしょう。
 共にトラブルや苦難や困難をのりこえるたびに、信頼、絆が強まります。
 人は、人間関係の中で、受けるよりも与えることによって成長します。
 人は、一人だけではなかなか成長できないものなのだと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました