診療、看護、介護に生かす聖書の人間観(その34)

<成長について(6)>

 〜〜個人としての成長、人間の集団としての成長〜〜

 私たちは、一人ひとり、個人として成長が期待されています。
 神様は、私たち一人ひとりにカリキュラムを用意しておられて、成長に、そして幸福に導こうとされています。

 さらに、神様は

 に書きましたが、私たちの属する人間集団に対しても、成長することを期待しておられます。

 人間社会においては、いろいろなスケールの人の集まりがあります。
 「家族」という集まりもあるし、「同じ職場」とか「同じ学級」とか言う集まりもあります。「同好会」とか「同じ趣味の人の集まり」みたいなものもあるでしょう。「同じ町の住人」とか「同じ国の国民」とかも人の集まりです。もっと言えば「人類全体」というのも人の集まりです。

 それらさまざまなスケールの人の集まりで、各メンバーが以下のような姿勢、行動に近づいていくことが、集団としての成長だと思います。

 ・喜ぶ人と共に喜んだり、泣く人と共に泣く
 ・苦しんでいる人、悲しんでいる人に共感できるようになる。
 ・愛し合い、仕え合い、支え合い、励まし合う
 ・謙遜になる。
 ・絆が強くなる。
 ・周りの人に勇気、生きる力、希望、感動を与えるようになる。
 ・周りの人の愛を知る。
 ・周りの人の違いや多様性を尊重できるようになる。
   - 多様なメンバーがいることを認める。受け入れる。尊重する。
   - どのメンバーも大切。必要ないメンバーはいない。
   - 分裂しない。
   - いたわりあう。
   - もし一つの部分が苦しめば、すべての部分がともに苦しみ、もし一つの部分が尊ばれれば、すべての部分がともに喜ぶ。

 すべての人が発展途上であるのと同様、すべての人間集団も発展途上です。
 すべての人間集団には、長所もあれば、問題点も必ずあるのです。

 神様は、それぞれの集団に対してもカリキュラムを用意しておられて、成長に導こうとしておられます。
 集団として成長するほど、各メンバーもさらに成長に導かれ、幸福に導かれます。

 私たちは、属する集団の中で認められ、役割を与えられる時に、やる気が出てきて、いきいきと動けるようになるものです。
 私たちにとって、属する集団というものは、自分の生き方に影響を与える大きい存在です。
 神様にとっても、それぞれの人間集団は大切で、愛する対象なのだと思います。

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