「メディカル・サポート・コーチング入門」から(その21)(完)

<さいごに>

 「メディカル・サポート・コーチング入門」という本に書かれていることから、すべての人にとって役立つであろう部分を、紹介させていただきました。

 コーチングとは、コーチがクライアントと対話する中で、クライアントの本当の希望、願いを聞き出し、クライアントと共に実行可能な目標を設定し、それが実行されるようにフォローアップするというものです。

 コーチングをする上で、基本的な技能となるものが、コミュニケーションのスキルです。
 この、コミュニケーションのスキルの部分は、私にとって、とても役立つものでした。
 患者さんや御家族との対話においてはもちろん、家族との対話でも、そのほかの人との対話でも、とても有用でした。

 スキルというと、心が伴っていなくても、実行できるものではあります。
 たとえば、ペーシングとか、オウム返しとか。
 相手が悲しそうな話し方をしていたら、自分も悲しそうな口調でしゃべるとか、相手の言葉の一部をそのまま相手に投げ返すとかいうことは、別に心が伴っていなくてもできます。
 心が伴っていなくても、そのようなしゃべり方をすれば、相手は共感してもらったと感じてくれるのです。
 私は、もともと鈍感で、人の気持ちのわかりにくい人間です。
 たぶん、今でも、私のそんな性質は変わっていないと思います。
 でも、このようなコミュニケーションスキルが、それなりに身について、ふだんからいつも実践していると、周りの人は、私のことを、話を聞いてくれる人、共感する能力の高い人と勘違いしてくれるようになります。
 いつしか、自分でも自分のことを勘違いしかけています。
 私の本質は変わっていませんが、実際に、私という人間がそのように成長してきているのかも知れません。
 形から入れば、心がついてくるというふうにも言えるかも知れません。

 まだまだ、私も発展途上で、これらのコミュニケーションスキルが完全に身についているわけではありません。
 忘れてしまうこともあるので、時々見て思い出せるようにするためにも、このシリーズ記事を書きました。

 このシリーズ記事を読んでくださったあなたにとっても、これらの情報が、参考になり、人間関係を改善させ、あなた自身を成長させるものとなるなら、うれしく思います。

 よかったら、ご意見、ご感想、ご質問などのコメントをお寄せください。

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